ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌適応拡大
2013年04月18日
胃粘膜に住み着き、胃炎や胃十二指腸潰瘍、またMALTリンパ腫や血栓性血小板減少性紫斑病、ひいては胃がんの原因ともなるピロリ菌に対する除菌療法が拡大されました。これまで、胃十二指腸潰瘍、MALTリンパ腫、TTP(紫斑病)、早期胃がんの内視鏡手術後にのみ認められていました。今回の改正で、上部消化管内視鏡(胃カメラ)を行い慢性(萎縮性)胃炎と診断され、かつピロリ菌陽性が確認されれば、抗生物質などによるピロリ菌の除菌が保険で認められるようになりました。これは、慢性の胃炎が胃がんの発生母地となるため、将来の胃がん発生を食い止めるためです。日本人の胃がんの大部分はピロリ菌が引き起こす慢性胃炎によって粘膜が萎縮変性するためと考えられており、除菌することによって胃がんの発生が格段に減少することが期待されています。
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